かつて高校野球といえば、先輩・後輩の関係を重んじる「体育会系」のしきたりが厳然としてあった。ただ、近年は「脱体育会系」の野球部も少しずつ増えてきた。
長野西(長野市)では友だちのような先輩・後輩の関係を築いたことで、かえってチームの成績が上向いたという。
「野球部に入りたての頃、先輩は神様のようだった」。副主将の笠原直哉選手(3年)はそう振り返る。
先輩は怖くて近寄りがたい存在だった
容易に話しかけられる雰囲気ではなかったし、厳しくて怖かった。「用のあるとき以外、自分たちから近寄れるような存在じゃなかった」。ささいなことで気を使わなくてはいけない場面も多かったという。
そんな上下関係のあり方に笠…